スマート駄目リーマンの忘備録

旅行記、キャリア論、世相分析など思ったことを書き連ねます

転職を決断する時(1社目)

 

 

転職したいと思う時

 転職も随分と一般的になり、今の会社が辛くて転職したいと思う人も多いでしょう。しかしながら、何となく上司が嫌いだから、何となくやりがいを感じないからという、ボヤけた動機をきちんと言語化することをお勧めします。私が過去に転職を決断した背景を記載するので、参考にしてみてください。

 

1社目(東証一部大手グローバルメーカー)

 世間一般的に考えたら、何でそんな大きな会社を辞めたのか疑問に思う事でしょう。しかし、大手だからこその問題点も沢山あるんです。

大手という傲慢さ

 会社のメイン工場が、某地域の雇用の受け皿となっていました。そのため、工場の建て替え工事の地鎮祭には県知事、施工会社の社長が出席する程の経済的インパクトを有していました。この会社の事業所が県から撤退すると県の財政が本当にひっ迫するので、県知事もマジで必死な訳です。

 しかしながら、得てしてそれが、会社の傲慢に繋がり、従業員を激しく拘束したり、ぼろ雑巾のように粗末に使い倒す風潮が認められました。具体的な言葉で表現すると、「お前が辞めたって、代わりはいくらでもいるんだぜ」と言う高圧的な空気が会社を支配していました。

企業城下町という閉鎖性

 会社の工場が位置する市は典型的な企業城下町で、その市は会社の従業員、取引先、協力会社などに占有されていました。そのため、休日に街を歩くと必ず、同じ会社の社員に遭遇し、休んだ心地が全くしませんでした。

 それに嫌気がさして、隣県のスキー場までスキーをしに行きました。しかし、何とロープウェーの屋上の山小屋で会社の先輩と遭遇。会社の見えないバリアから抜け出せない閉塞感が私を襲いました。

 

明らかなパワハラ行為

 ミスをした部下に電話を投げつける、人格を否定する、死ねなどの暴言を吐くなどの明らかなパワハラ行為が存在していました。

 さらに一部にはプロレス技をかけたり、正拳突きをするなど過激な暴行を加える管理職がいましたが、日本企業特有の見て見ぬふりで、全く是正されませんでした。

 そうした強権的な悪い上司が予算を使い込み、派手な海外出張を何度も繰り返すせいで、若手社員の残業代にまでしわ寄せがきていました。

(ぶっちゃけ、暴行や横領で逮捕されてもおかしくないです。)

深夜までのサービス残業

 一部署の社員では、到底こなしきれない膨大な仕事が降りかかり、定時内には絶対に仕事が終わりません。そうした膨大な仕事が、20~30代の若手社員のみに押し付けられます。しかも残業は夜22時を超過した分しかカウント出来ない謎ルールにより、深夜まで毎日拘束された挙句、お金は全く増えませんでした。正に貧乏暇なしの生活を地で行っていました。

働かないオジサンが多数生息

 若手が貧乏暇なしで苦しんでいる半面で、中高年の働かないオジサンが多数生息しており、日がな一日会社の電話で、取引先と雑談に興じたり、事務所からフラッといなくなったと思ったら、喫煙室でダラダラと煙草を吸っているオジサンも多くいました。

 つまり、貧乏暇なしの若手が、そうした働かないオジサンを支えているのでした。

会社のイベントに強制参加

 若手は、会社から無限に時間を拘束されているにも関わらず、休日の社内イベントに強制参加させられます。社内運動会の為に、平日の夜に派遣社員を巻き込んで、そのための準備や練習をさせるという法律的にアウトな事を平気でやらせていました。

 また、リーマンショックで会社の財政が厳しいにも関わらず、温泉旅館を貸切る社員旅行を強行。若手はバスで、管理職に酒のお酌をしたり、笑いを取らされたりと、参加するだけで心底苦痛でした。あのくだらない社員旅行の後に派遣切りを断行した次第ですが、社員旅行を諦めれば、派遣社員の雇用も維持できた筈です。とにかく無念で一杯でした。雇止めにあった派遣社員から、かなりの恨みを買った筈です。リーマンショック後には会社への無言電話の嫌がらせが後を絶ちませんでした。 

労働組合が存在しない

 労働組合は存在しませんでした。代わりに労働委員会なるものが存在していましたが、組合の様に会社からの賃下げ案を突っぱねたりすることは出来ません。何でも会社の言いなりで、存在価値は無きに等しいものでした。特にリーマンショック後の会社からの賃下げ案を言われた通り飲んで、社員から反発を買っていました。賃下げは基本的に社員の同意が無いと出来ないはずですが・・・。

寮は二人部屋

 会社の寮は八畳一間の二人部屋で、プライバシーは全くありませんでした。仕事で疲れて眠たいのに、部屋の相方が深夜までウイニングイレブンで遊んでいた時は、口論に発展しました。朝は相方の着メロアラームがうるさくて、朝から私は機嫌が優れません。朝からアブリル・ラビーンのハードコアな曲は、本当に勘弁してほしかったです。

 相方の部署はあまり忙しく無さそうで、私が深夜に寮の部屋に帰宅したときには既に相方は就寝していたことが多かったです。相方の気持ちよさそうな寝顔を見た時は、思わず殴りたくなったことがありました。(幸福そうな人の顔を殴りたくなるとか、もはや精神的に末期ですね。)

 一時期、寮生が人事に対して、待遇改善を申し入れたこともあったのですが、「寮で会社や仕事を選ぶんじゃねー」と逆切れされる始末でした。

39度の熱があるのに早退させてくれない

 会社の若手の負担が大きすぎて、体調不良なのに急ぎの仕事があるという理由で早退させてくれませんでした。人間は極限状態まで追い込まれると、弱っている人を思いやることが出来なくなります。

部下を教育しない

 基本的に部下にきちんと教育しないで、見て覚えろというスタンスです。職人の世界では通用するかもしれませんが、オフィス作業では超絶なまでに非効率でした。資料がどこにあるかなどは、教えてくれないと分かりません。

 長時間残業とパワハラで、人格が歪んでしまった先輩も多く、新人が教えて貰えずに右往左往するのを見て、優越感に浸っている人もいました。

(人として終わってますね。)

まとめ

 とにかく、「拘束時間はきつい」、「金払いは悪い」、「人間関係は悪い」、「教育しない」というブラック企業の要素てんこ盛りでした。私は過去に4~5回ほど転職したのですが、一社目に対する恨みが強すぎて、これだけで1記事が一杯になってしまいました。二社目以降は次の記事で書こうと思います。

 とりあえず、東証一部の大手などの上っ面なもので会社を判断すると必ず後悔します。

そして、震災で心の糸がぷつんと切れた

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