スマート駄目リーマンの忘備録

旅行記、キャリア論、世相分析など思ったことを書き連ねます

仕事で自己実現の罠

仕事で自己実現しよう?!

 「仕事で充実感を得て、自己実現しよう」この言葉、巷で時々耳にしませんか?そういった言葉を聞くと何となく、自分は生活の為に仕事をこなしているだけで、仕事に対して何の充実感も感じていない人々は焦りを感じるかもしれません。

 しかしながら、仕事で自己実現している人って実際どの程度いるのでしょうか?

仕事で自己実現できる人は一握り

 仕事で自己実現を達成している人は残念ながら一万人~千人に一人くらいではないでしょうか?具体的には会社員で、管理職になってある程度の裁量権を与えられている人だったり、子供のころから好きだったサッカーでプロ選手にまで上り詰めて、トップカテゴリーのJ1でレギュラーになっている人、自分の才能が認められて個展を開催出来るようになったアーティスト、医者や博士などの高度専門職で世界的にも認められた人など。

 このように自己実現を達成した人は卓越した才能、バイタリティーに幸運が重なった一部の人だけにとどまります。それ以外の人々は残念ながら、生活の為に仕方なく仕事をこなしているんです。

そもそも会社は株主や経営者のモノ

 こういったら元も子も無いですが、そもそも会社は株主や経営者のモノです。よって従業員と言うのは株主や経営者の自己実現の為に会社に労働力を提供しているだけす。それ以上の存在ではありません。従業員と言う立場で、会社の役員に上り詰めたところで、大株主の意向には逆らえません。出世しても、自分の裁量権が少し大きくなるだけで、それは自己実現とは程遠いかもしれません。

仕事はお金のため、生活のため

 日本人はお金の話を大っぴらにすることをためらいますが、ぶっちゃけ仕事なんてお金の為、生活の為なんですよ。

そうやって割り切ったら、今の自分の仕事の報酬が自分の理想とする生活に充足しているか、そうじゃないかをシビアにジャッジ出来ると思います。

 よく中小企業の経営者で、社員から給与などの待遇などに不満が出ると、「お前は金の為に仕事してんのか?! 自分の技術力を磨いたり、自己実現の為に仕事してんじゃないのか」と正論まがいな言葉を吐いて、キレ散らかす人がいます。

 しかし、実際は社員にやりがいを与えて満足させて、給料は上げたくないだけなのが本音です。仕事は自己実現の為という言葉は、従順な労働者をだまし続けるために資本家にとって都合の良い言葉なんですよ。

仕事で自己実現という洗脳を捨て去ろう

 意識高い系界隈では、仕事で自己実現という言葉が未だに跋扈していますが、一労働者がお金度外視で自己実現の為に頑張った所で、株主や経営者にとって都合の良い存在に成り下がるだけです。

 お金の為、生活の為に仕事をすることは全く恥ずかしいことではありません。そうした生きる目的のために仕事をするので、自分の好きなこと得意なことを仕事にして、少しでも仕事の苦痛を減らすのが得策だと言えるでしょう。