スマート駄目リーマンの忘備録

旅行記、キャリア論、世相分析など思ったことを書き連ねます

老害社員

一億総活躍

 政府が推進する一億総活躍社会の骨子の一つに定年再雇用があります。しかし、この定年再雇用が中々曲者だと個人的には思います。

 

老害社員がいつまでも居座る

 本当にこれ!!皆様も思い当たりませんか?業務の邪魔ばかりする老害社員がやっといなくなったと思ったら、定年再雇用で、更に数年居座ることになり、暗澹たる気持ちになりますよね。

老害社員の特徴

自分のスタイルを押し付ける

 とにかく自分のスタイルを周囲に押し付けます。元グローバル企業にいた名残で、社内文書は英語と日本語を併記するのを止めません。

 転職先の会社は国内の零細企業で、外国の社員は一人もいません。そんな状況なのにワザワザ英語も併記し、それを周囲の社員に強要します。

 日本語で文書を書いた後に、それを英語に翻訳するため、文書作成時間が従来の2.5倍に膨れ上がってしまいました。(英語に翻訳するために1.5倍の時間を要すから)

話し合って、歩み寄ることをしない

 長年培ったやり方を当てはめてしまうのは、ある意味仕方ないかもしれません。一度、現状を鑑みて、英語併記は止めようと若手社員から提案がありました。

 しかし、俺はこうしてきたんだの一点張りで、全く話し合いになりません。業務効率よりも自分のスタイルが優先で、周囲は疲弊しています。

自分には激甘

 周囲の社員には厳格にルールを徹底させる癖に、自分には激甘です。簡単な社内の業務効率化ツールをマクロで作成したり、簡単なwebページを作成する時でさえ、事前に設計書を書けと要求してきます。

 簡単なシステムであれば、設計書を書いている時間にプログラムは書き終わってしまうので、時間の無駄です。

 その反面、自分は何の設計書を作成せずに社内のデータベース管理の重要なプログラムを勝手にこしらえて、第三者による動作確認試験も行わずに勝手にリリース。

 しかし、そのシステムには重大なバグが潜んでおり、三回ほどアンインストールと再インストールを繰り返す羽目になりました。

 また、昼休みから戻るのが少し遅れただけで、時間を守れと怒鳴り散らす癖に、社長に無許可で勝手に早退したり、本当に無茶苦茶すぎます。

若い人のアイデアを潰す

 会議の場で若手が積極的にアイデアを提案するのが、面白くないのか、アイデアの揚げ足取りばかりしてきます。

 自分は大して働いてない癖に、むしろその若手が頑張ってるおかげで、自分の食い扶持が確保できているのに、そうした若手を潰すとか、本当に終わっていますね。

 こうしたことは日本全国の会社で現在進行形で発生しており、日本企業が衰退するのはある意味自明ですね。

社内政治にだけ敏感

 仕事には鈍感な癖に、社内政治にだけは敏感です。社内メールで資料を回覧させるときに、この人は偉い人だから宛名を~様から~殿に修正した方が良い、封筒が汚い、などといったつまらない指摘ばかり。

 とにかく仕事の本質と全く関係ない形式的な社内政治にばかり気を回しています。そして、それに気を取られた結果、仕事が出来ないという完全な悪循環に陥っています。昔ながらの強固な年功序列意識が染みついて抜けないのでしょう。

会議を滅茶苦茶にする

 高度な会議の話題に付いていけなくなると、いきなり突拍子も無く過去の自分の体験談を話し始め、会議の中心に自分を持って行こうとして、会議の方向がおかしくなることが多かったです。

 また、アクションプランの中でしょうもないリスク要因を色々挙げますが、自分で検証しようとはせずに、若手に丸投げ。リスク検証の報告をすると、俺はそこまでは分からないから頼むという無責任な回答。

→もう、お願いだから、会議に参加しないで。

威張り散らしたい

 自分のちっぽけの自尊心や虚栄心を維持したいために、上記の様な問題行動を起こすのだと思います。会社というコミュニティ内では、周囲の社員がある意味大人だから成立していますが、

 地域のクラブやサークル活動で、そんな態度を取れば、自然と人が離れて行き、孤立化して行くだけでしょう。

老害社員を受け入れる背景

 今までの内容を読んだ上で、何故そんな問題行動を起こす老害社員を定年再雇用で受け入れるのでしょうか?

雇用助成金

 雇用助成金の存在が理由の一つかもしれません。現役時よりも給与が一定の割合以上に下がると、助成金が労働者に支払われます。会社からしてみれば、安い給与で経験者を雇えて、不足する分は行政からの助成金で補填出来るので、入社後に即戦力にならない新卒を雇うよりもある意味お得な側面があります。

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現役時代からのしがらみ

 再雇用の労働者が現役時代に会社の幹部であったなどの政治的な理由で受け入れを断れないことも多いです。

 人事や受け入れ先の部門長が断っても、彼ら再雇用者の同期が会社役員だったりすると、力でねじ込まれます。

 また、再雇用者の取引先に現役時代に便宜を図ったことで取引先に貸しを作り、取引先に再就職をすることも散見されます。

国にとっても都合が良い

 国としても年金の支給を後ろにずらせるので、都合が良い制度です。

まとめ

 働き盛りの人たちにとっては、正直迷惑な存在な人も多い定年再雇用者。現役時代に役職にいた人ほど、過去の栄光から抜け出せずに威張り散らし、職場の雰囲気が最悪に陥る会社も多いでしょう。(もちろん一部には素晴らしい人格者もいます。)

 年配だから、昔は役職についていたからという理由だけでは下の人は付いて行きません。それに見合う技術なり、人間性なりが必要です。しかし、年配の人が長年にわたり形成した人格を強制するのは無理な話であり、私には暗い未来しか思い浮かびません。