マンハイムへ
ハンブルグで、チェコ対イタリアを観戦した後は、列車で一路マンハイムへ。マンハイムは次のスペイン対サウジアラビア戦が開催されるカイザースラウテルンまで列車で一時間ほどにある。また、スイスのバーゼル行きの列車の起点ともなる交通の要衝である。
スペイン対サウジアラビア
スペインは既に二勝しており、グループリーグ最終試合の段階で、決勝トーナメントの進出を決めていた。そのため、普段先発しないメンバー(ホアキンなど)を先発させて、幅広い起用を試す余裕があった。
結果は1対0でスペインの勝利。スペインは1.5軍を起用し、なおかつ暑さの中で若干力をセーブしている印象があった。
オーストラリア人グループとの出会い
マンハイムではユースホステルの八人部屋に宿泊した。同じ部屋にはオーストラリア人のグループが宿泊していた。
これが人生で初のオーストラリア人との出会いであった。彼らの英語には独特のイントネーションや訛りがあり、聞き取るのに難儀した。
しかしながら、何となく雰囲気やゼスチャーで意気投合し、一緒に夕飯を食べに行ったり、散歩をしたりとひと時の出会いを楽しんだ。
夕飯の帰りにタクシーに乗り、行先であるユースホステルを運転手に告げるも発音の関係で上手く理解されなかった。「ユーゲントハンベルグ」と何回も言ってやっと理解してもらえた。私が'It sounds like you can eat humberger'と言うとオーストラリア人は腹を抱えて笑ってくれた。
翌日、彼らは宿を後にすることになり、最後に仲良く記念写真を撮影した。
京都から来た中島君
オーストラリア人のグループが去った後に日本人が同室になった。京都から訪れていた大学四年生の中島君という人だった。先日のスペイン対サウジの試合を観戦したとのことであった。
彼は高校時代にサッカー部に所属していたこともあり、先日の試合の選手の特徴や戦術をとても深く理解しており、それを私にわかりやすく嚙み砕いて説明してくれた。
今回、ドイツワールドカップを見に行くために清水寺のアイスクリーム売り場でバイトして50万円貯金してきたと言っていた。
サッカーを見るための彼の真摯な姿勢に大変共感した。私は決勝トーナメント一回戦のイタリア対オーストラリアの観戦チケットを彼に譲ることにした。
サッカーフリークの彼は非常に喜んでくれて、もし日本に帰国後に京都に来る機会があったら車で案内しますと言ってくれた。
実際に、私が翌年の三月に京都を訪れた時に京都の東山や嵯峨野などを車で案内してくれたのであった。