スマート駄目リーマンの忘備録

旅行記、キャリア論、世相分析など思ったことを書き連ねます

窓際族へ転楽(?!)するまで

新卒で東証一部上場のメーカーに就職

 新卒で東証一部上場企業の某メーカーに就職しました。東北の田舎町の工場の設計部隊に配属されました。私は物理学科の卒業の為、大学在学中に製図、CAD、材料力学などの設計に必要な基礎的な学習を何一つやっていませんでした。それなのに何故か設計部門に配属されました。

 設計とはお客様からの要求仕様をモデルに落とし込み、強度評価を行い、図面を作って、製造部門に引き渡す仕事がメインです。また、購買に材料の手配指示なども行います。

 

激務すぎる設計職

 私が配属されたチームは40代の主任技師を頂点に、30代の設計者1名、20代の設計者2名という構成でした。

 そのうちの4人全員が、会社の健康診断で要再検査となる位、非常に激務でありました。正直夜の九時に帰宅できれば、早く帰れている方です。毎日深夜までの残業が常態化していました。残業代の上限は1月当たり、30時間弱であり、ほとんどがサービス残業で賄われていました。

 そのチームの先輩社員が設計したモデルの更新時間を見たら、朝の4時で非常に驚愕しました。なんと20代の設計部員は二人とも、私が配属された半年後に体と心を壊して退職となったのでした。

 

ヤバい!俺一人に責任がのしかかる

 そうです。残された20代は私一人しかいません。このままでは私一人に責任がのしかかります。ただでさえ、設計に必要な基礎的な知識が不足しているにも関わらず、私に辞めた二人のしわ寄せが来たら、たまったものではありません。二人が辞めた後、深夜までの過酷なサービス残業が私を容赦なく襲います。

 

気楽なおっさん社員

 その一方で、出世路線から外れたおっさん社員の一部は、日がな一日、取引先と会社の電話で雑談三昧。そして、私達のの若い設計メンバーよりも遥かに高い給与をもらっていたのでした。

 

出世などいらない

 設計は社内でエリート部隊と言われていましたが、こんなにも激務で、金銭的な見返りも乏しいならば、出世なんてせずに、気楽なおっさん社員のように窓際でお茶をすすりながら、のらりくらりと生きたいと切に願うようになったのでした。なんせ、激務で体を壊したら元も子もありませんからね。

 

敢えて頑張らない

 私は、敢えて頑張らない決意をしたのでした。残業代がもらえないのに、残業するなんて馬鹿らしいので、仕事が残っていても、定時後は上司の目を盗んでサッサと帰宅しました。当然仕事は終わりません。私が帰宅した後、執拗に携帯電話に電話してきたり、翌日罵声を浴びせたりしてきましたが、私は心を無にしたのです。

 

上司や営業にド正論で反論する

 理不尽な指示に対してはド正論で反論し、上司を困らせたりもしました。とにかく面倒くさい部下に徹して、上司から使いにくい部下になり下がることにしました。営業からの引き合いに対しても、利益率や数量が小さい引き合いは徹底的に突っぱねて、営業からも嫌われる存在になりました。

 今まで、金にならない仕事をへーこら引き受けていたから、儲からなかったんです。私は正しいことをしたんです。

 

設計メンバーから外される

 上記の努力の甲斐があり、査定ではいつもぶっちぎりのD査定。さすがに、見放されたのか、一年半後には設計メンバーから外される次第となりました。配属面談で、設計メンバーから外される内示を聞いたときは、神妙な面持ちで悔しそうな姿を演じましたが、内心は飛び上がって喜んだのでした。

 

営業向けの技術広報へ

 従来と全く給料は変わりませんでしたが、設計と比較したら非常に楽な営業向けの技術広報の部門へ配置転換されました。定時退社で納期のプレッシャーも無い、製造現場のオヤジから怒られることも無い、私にとって桃源郷のような場所でした。

 

まとめ

 激務で理不尽な環境からは、どんな手を使ってでも逃げて下さい。社員の根気が足りない、体力が無いなどという言葉は完全無視です。そもそも一部の若手に激務を押しつける会社が悪いんです。しかもサービス残業が常態化しており、これは法令違反の何ものでもありません。会社ぐるみの犯罪を公然と行っているんです。理不尽な環境からはとにかく逃げろ!!!!