スマート駄目リーマンの忘備録

旅行記、キャリア論、世相分析など思ったことを書き連ねます

ロシアワールドカップ観戦記(北京からの帰還)

 皆に別れを告げて、地下鉄の駅を目指す。感傷の余韻がやっと静まった時に、自分は中国元を持ち合わせていないことにふと気が付く。北京駅のコンコースのATMで中国元を引き出した。地下鉄の券売所に行くが、今度は空港の最寄り駅が分からない。困ったものだ。どうしよう。その時に足元に目をやると、地下鉄の路線図が落ちていた。これを拾い、ボールペンで飛行場と書き込み、券売所の係員にジェスチャーで飛行場に行きたいと伝える。係員は飛行場の最寄り駅を丸で囲み、そこまでの切符を売ってくれた。助かった。これで飛行場に行ける。

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地下鉄の電光路線図

 地下鉄に乗り込み、しばし安堵する。しかし、空港には第1ターミナルと第3ターミナルがあり、私が手配した全日空がどちらなのか分からず、混乱した。第3ターミナルでは下車せずに第1ターミナルで下車する。しかしながら、第一ターミナルは間違いだった。空港係員に第一ターミナルにはどうやって行くのか尋ねたところ、もう時間が残り少ないから、俺が連れて行ってやると回答してくれた。

 急いで係員の車に乗り込み第一ターミナルを目指した。しかしながら、乗用車からの下車の直前に日本円で7000円ほどの金額を請求されてしまった。ぼったくられた。空港係員だから大丈夫と安心した自分が甘かった。

 振り返ると旅のほとんどを現地の方の善意に助けられ、それに半ば甘えてしまっていた自分がいた。最後まで油断せずに、自分で調べなくてはいけない。周囲に甘えるのは最終手段なのだと自分を戒めた。

 何とか第3ターミナルに到着し、チェックインを済ませる。係員は日本人で、半分日本に帰って来たかのような錯覚を覚えた。ダメだ。油断しては行けない。

 出国審査では長蛇の列で、大分待った。出国審査を終えて、ANAの成田行きのゲート前のベンチに座り、やっと一息ついた。30分ほど時間雄余裕があった。

 搭乗期はボーイング787であった。初めて搭乗することに心が躍る。乗客の半分以上が日本人で、CAも日本人。安堵の気持ちが込み上げてきた。機長からのアナウンスは安全に成田までお連れしますという頼もしい一言。

 ボーイング787は昼下がりに無事に成田空港へ到着した。

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ボーイング787

 普段は成田空港から普通列車で帰るが、さすがに疲労困憊だったので、京成スカイライナーで、京成上野駅まで向かうことにした。

 上野駅で乗り換えて東京駅から新幹線で新大阪まで向かった。新大阪から大阪駅に行き、阪急線で最寄り駅へ。とうとう自宅のアパートに戻って来れた。一週間近くまともにシャワーを浴びていないので、体が軽くべとついた。早くシャワーを浴びたかった。

 家に戻るとシャワーを浴びて、旅で使用した服を洗濯機にかけた。洗濯物を物干し竿に干して、旅が終わったことを実感した。

 近くのセブンイレブン冷やし中華とおにぎりと梅サワーを買ってきた。冷やし中華と梅サワーの酸味が、疲労した体に染み入った。

 それから親と職場の上司に無事に帰ったと連絡した。最後にデジカメのSDカードに記録されている写真データをPCに保存した。そして泥のように眠り込んだ。 

 終わり

 

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シベリア鉄道の乗車券