スマート駄目リーマンの忘備録

旅行記、キャリア論、世相分析など思ったことを書き連ねます

ロシアワールドカップ観戦記(日本対セネガル)

 6/24 本日は運命の日本対セネガル。絶対に負けられない戦い。キックオフは現地時間の20時。その後は夜中のシベリア鉄道で北京まで行くという慌ただしい予定。帰りの荷物をパッキングして、ホテルをチェックアウトする。別れ際にホテルの受付のお姉さんと記念撮影をした。

 午前中は市内を散策し、ショッピングモールでお土産をいくつか購入した。日本戦が開催されるだけあって、日本人を多く見かけた。お昼になるとエカテリンブルクで知り合った日本人の男性会社員の方と一緒に中央アジアレストランを訪れ、そこで昼食を食べた。水餃子が絶品で、西洋料理に飽きた舌を優しく癒してくれた。その日本人男性の方はOMRONに勤務されているということで、私も電子部品業界に勤務していた経験もあったので、そのことで話が盛り上がった。

その方と別れた後はデザートを食べにカフェに向かった。午前中は荷物が満帆のバックパックを背負いながらの散歩だったので、若干疲れてしまっていた。そのままカフェのテレビで他会場のサッカーの試合を見て休むことにした。

サッカーの試合を一通り見て、17時過ぎくらいに試合会場に向かうことにした。既に青いレプリカユニホームに身を包んだ日本人サポーターも列挙して試合会場に向かっていた。今回の観戦旅行を通じて初の日本戦。周囲の日本人サポーターを見て、日本人としてのアイデンティティの強さを垣間見た気がした。

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KENDO

 会場に到着して荷物を預ける。会場近くでは日本人とセネガル人サポーターが、お互いに記念撮影をし合う和気藹々とした温かい光景があった。剣道着を着ている日本人サポーターは、皆の記念写真で引っ張りだこであった。お面と防具をわざわざ異国の地ロシアに持って行く気合に圧倒された。

18時過ぎにスタジアムに入場。日本サイドのバックスタンドには既に大勢の日本人サポーター達。セネガル人サポーターの一団も民族楽器を打ち鳴らし、既に盛大な盛り上がり。

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セネガル人サポーター

 しばらくすると両チームの選手がアップを開始。更に盛り上がりが高まる。

 19時過ぎにはそれぞれの国の歌謡曲が流れる。日本は「勝利の笑みを君と」を皆で熱唱。次第にボルテージが高まっていく。日本人の団結力もまんざらじゃないと感じた。

 20時にキックオフ。アフリカ独特のリズムと身体能力に押されて、中々リズムを作れない。早々と先制を許してしまい。ちょっと厳しいかと思った。しかし、乾のゴールで同点に追いつく。日本のバックスタンドは熱狂に包まれる。前半に追いつけて良かった。後半30分に再度リードを許すも、最後は本田が同点に追いつく値千金のゴール。やっぱり持ってる男本田。ちょうど本田がゴールした間近の席だったので、ゴールシーンを手に取れるように見納めた。試合はドローで決着。1勝1分けで決勝トーナメントへの光が見えてきた。

 試合後は日本人サポーター恒例のスタジアムのゴミ拾い。私も飲み物のカップなどを広い集めた。日本人のマナーの良さが勝利をもたらしてくれたのかもしれない。ずっとこれを伝統にして続けて行って欲しいと思った。こういう小さな積み重ねが日本人の信用に繋がっている。事実日本のパスポートがあれば、ほとんどの国と地域にビザなしで渡航できる。日本人が信用されていることの証左だ。

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試合後の温かい交流

 片づけを終えて勝利の余韻に浸っているのも束の間。夜中の夜行列車で北京に向かわなくてはならない。地下鉄で駅に向かう。

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ボランティアの皆さん、ありがとう

 試合中はまだ明るかったが、さすがに夏のロシアでも深夜になると日が暮れて行く。今日でロシアワールドカップの観戦旅行も事実上最終日であることに、一抹の寂しさを感じる。そして薄暮が、その寂しさに一層拍車をかける。

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ウラジオストック行き

 北京までは約六日間の旅。駅の売店で食料と水を買い込む。電光掲示板に目をやるとВладивосток(ウラジオストック)の文字が光る。ユーラシア大陸は広大な陸続きである実感が立ち込めた。

 私が乗り込む車両はチタで切り離されて北京行きへ分流する。(チタまではウラジオストック行きに連結される)ホームへの行き方が分かりにくかったが、親切な係員さんが案内をしてくれた。

 当初はロシアという国に恐ろしさも抱いていたが、個人というミクロなレベルで見ると親切な方々は沢山いるのだ。個人というレベルで分かり合えても、国として分かり合えないことに寂しさ、もどかしさ、もの悲しさを抱えて、列車に乗り込んだ。

 

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ユーラシア大陸を疾走