湘南戦とは何か?→県立浦和と県立湘南の定期交流行事
はい、早速注意点ですが、湘南ベルマーレの試合ではありません。県立浦和高校OBにとって湘南戦とは毎年五月に開催される神奈川県立湘南高校との交流行事を指します。
開催地
毎年浦和高校と湘南高校が交代で開催します。例えば高校一年の時に浦和高校で開催された場合は、高校二年で湘南高校、高校三年で浦和高校の開催となります。
何をするの?
運動部では同じ部活同士の交流試合をします。サッカー部、ラグビー部、野球部、バスケ部はガチの試合を行いました。テニス部、バトミントン部、柔道部などは団体戦、陸上部、水泳部などはリレーをしたり、記録会を行ったりしてました。
文科系の部活では活動発表や情報交換などをしておりました。軽音楽同好会はライブなどを行ったり、自分たちの日頃の活動発表の場となっておりました。
また、部活の垣根を超えた男子同士での騎馬戦なども開催されておりました。
浦和高校は男子校、湘南高校は共学
これは非常にバランスが悪く、湘南高校の対抗戦では女子選手は試合が組めない事態になります。そのため、湘南高校の女子は浦和高校との対戦では応援に回ることが多い印象で、湘南高校の女子生徒が心底楽しめたかというと疑問が残ります。
浦和高校は男子校なので、どうしても湘南高校の女子生徒に目が行ってしまいます。そして、男子校であることに軽い絶望感を感じざるを得ないのでした。もちろん浦和高校の生徒は浦和高校が男子校であることに納得して受験し、入学したわけです。しかし、女子生徒の黄色い声援やチアリーダーの存在を目の当たりにし、自分の選択は果たして間違っていなかったのかという雑念や迷いが生じてしまうのです。
私自身、野球部の応援をしていたはずなのに、向かい側の湘南高校のチアリーダーに目を奪われてしまいました。共学いいな、うらやましいなという思いがつのりました。
このような背景から、部活動の対抗戦を主体に置いた交流では男子校同士、もしくは共学同士にするべきだったかと思います。
はたまた思い切って、男子校と女子校の組み合わせでフィーリングカップル大会にしてしまった方が良かったかもしれないですね。
湘南の女子生徒をナンパ
高校三年時、同じクラスので席が前後隣だったI君は、ロン毛の金髪で、通学時の電車の中で他校の女子からラブレターを貰うほどモテモテでした。湘南戦当日、湘南高校で可愛いギャルで鳴らしていたマ〇ちゃんをナンパすることに成功しました。さらに携帯電話の連絡先も交換したようでした。
こういった浦和高校の生徒が湘南高校の女子生徒をナンパすることが、毎年常習化してたようでした。この事実は湘南高校の男子生徒からの大きな不興を買っており、これが数年後の定期交流戦の廃止へのトリガーの一つであったように思います。(湘南高校OB複数名に確認)
卒業後の意外なつながり
正直、定期交流戦を行うメリットが見出しにくい現実はありましたが、卒業後に意外と何人かの湘南高校卒業生と繋がりを持ち、それが自分の人生に大きなスパイスとなっていました。そこで、私が高校卒業後に出会った湘南高校のOB、OGを何人か匿名で紹介いたします。
・国際シンクタンクに勤務しているSさん
この方には大学時代の就職活動でお世話になりました。SNSのグリーでひょんなことから繋がって、その後やり取りを重ねるうちに湘南高校卒業生であることが判明しました。私が浦和高校の卒業生であると伝えると非常に親近感を持って下さり、お仕事の事や進路相談のお話の為に、実際に会っていただけることになりました。
年齢は私の10歳上の女性の方で、時々テレビで国際政治情勢などについてコメントをされる方でした。そんなすごい方が、過去の定期交流戦を行った相手校の卒業生の若造に実際に会って話していただけることに非常に驚愕しました。
話の内容は非常に高度でありながら、話し声はちびまる子ちゃんのまるちゃんに似ており、そのギャップが印象的でした。
確か、銀座で待ち合わせて、カフェの個室を予約していただいて、色々とお話を聞かせていただけました。165cmくらいのすらっとしたスタイルで、パンツスーツを見事に着こなし、話を終えるとダッシュで職場に戻って行きました。お会いしたのは11月位だったのですが、パンツスーツにダウンを着こなして、急いで職場に戻っていく後ろ姿にカッコよさを感じました。
・医学部生のS君
彼とは大学在学中の山形県の合宿免許で出会いました。色んな大学の出身者で集まって、大学トークで盛り上がっていましたが、出身高校にも話が及んだ時にS君は湘南高校出身であることが判明しました。
年齢は私の一個下だったので、定期交流戦の時にどこかで遭遇していたはずでした。全校生徒参加型イベントの大玉転がしで話は大盛り上がりしました。
しかしマ〇ちゃんのナンパの話をしたら、滅茶苦茶に顔をゆがめて、正直浦和高校ウザいんだよねっと開口一番吐き捨てたのが印象的でした。やはりマ〇ちゃんは湘南高校でも人気の女子だったようでした。浦高生がうちの高校の女の子に話しかけるのマジで止めて欲しかったと非常に迷惑そうな顔をしていました。
・早稲田大学理工学部のT君(現在は政府系金融機関に勤務)
彼とはノルウェーの旅行の時に現地で知り合いました。年齢は私の七個下です。フィヨルド公園のバス乗り場で、Are you Japanese?と話しかけたら、Japaneseと回答してくれて、フィヨルド公園から市街地まで一緒のバスで帰りました。大学が早稲田で高校はどこかと尋ねたら、湘南高校と回答し、そこから大盛り上がり。
残念ながら彼の在学中は湘南高校との定期交流戦は廃止になった後だったのでした。しかしながら、昔浦和高校と交流戦をしていたことは先輩から語り継がれていたことと、部活単位での交流戦は行われていたようで、浦和高校の事に親近感を感じていてくれたようでした。
市街地に帰った後で食事をおごって上げようとしましたが、クレジットカードが使用出来ずに、彼に金を払わせるという失態を犯しましたが、日本帰国後には何回か食事をご馳走したり、彼の就職活動の相談に乗ったりしました。また、私が読み終えた小難しい本を貰ってくれて、それを律儀に読んでくれたりと、向学心が旺盛でした。
大学院は京都大学大学院に進学し、鴨川の河川敷のサッカーに誘ってくれたりして、非常に楽しい思い出を作らせて頂きました。
卒業後は政府系金融機関に就職し、現在は大分出世したようで、アメリカへ社費留学しているようです。私を遥かに飛び越えて行ってくれたそんな彼の活躍が微笑ましく、そして誇らしく感じます。
○彼と出会ったノルウェー旅行
https://yasuyan.net/entry/2022/02/13/191206
・三浦瑠麗氏
現在旦那様の逮捕で世間をにぎわせている国際政治学者ですが、この方とは直接面識はありません。しかしながら、年齢は私の一個上なので、おそらく二回は対抗戦で同じ場所に居合わせた筈です。
正直、彼女の選民思想的なスタンスからの発言や論拠の薄い意見を男性的な断定口調で言い切ることで論拠の弱さをカモフラージュするテクニックなどコメンテーター及び国際政治学者として首をかしげたくなる事も多いです。彼女の本を読んでみましたが、内容は殆ど頭に残っていません。
嫁と一緒に情報番組を見ていると、三浦氏の発言のターンで嫁はいつもチャンネルを変えます。女性からの支持はいまいちかもしれません。
しかしながら、湘南高校出身という事実を知ると、何となく親近感を感じるようになってしまいました。
学歴は大事かもしれない
私自身は、どこで学ぶかよりも何をどれだけ学ぶかを重視しています。しかしながら、卒業後にひょんなきっかけで、意外なつながりが構築され、人間関係が大きく広がったのは、こうした学歴が要因だったことは否めません。
国際シンクタンクに勤務していたSさんだって、私が浦和高校の卒業生じゃなかったらおそらく会わなかったと後日述べてくれました。
はっきり言って、浦和高校と湘南高校の対抗戦は一年の内でたったの一日の中の八時間、三年間でも24時間しかありません。
それでも卒業後の長い人生で、24時間以上の濃密な時間を湘南高校卒業生と過ごせた。そして、これからも新たな出会いを通じて、過ごせるかもしれない可能性を頂けたことに感謝しかありません。
ワザワザ電車に乗って遠出して、相手校まで行くのが面倒だ、自分の学校の女子生徒に手を出されたくない。その気持ちは高校生であれば、非常に分かります。
しかし、その面倒くささや煩わしさが、卒業後大きな糧となり得ます。是非、県立浦和高校と県立湘南高校との定期交流戦の再開をOBとして願って止みません。