岡山で再出発を決意
バンコクの友人宅に戻り、情報収集をしたところ、岡山は災害が少なく、暮らしやすいようであった。また岡山では大学のOB会の活動が活発なようであったのも、心強く感じた。
とりあえず、関西国際空港行きの航空券を手配し、岡山でまずは落ち着いてこれからの事を考えようと思った。
ささやかな送別会
私が二日後に日本に帰国し、岡山で再出発を図る旨を友人に告げると、近所のレストランでささやかな送別会を開催してくれた。レストランで食べる最後のチキンライスの味が舌に染み渡った。
感謝の気持ち
友人には非常にお世話になったので、最終日に友人が仕事に行っている間に友人の部屋の掃除、洗濯を行い、せめてもの感謝の気持ちを行動で示した。
別れ
飛行機の出発は深夜だったので、仕事から戻った友人が最寄り駅まで送ってくれた。
別れ際、最後に固い握手を交わした。友人の強い握力にこれからがんばれというエールの気持ちを感じた。
帰国
深夜のタイ国際航空に乗り込んだ。日本に帰国してから再出発できるのかという不安今の会社にどうやって謝罪しようかという悩みなどが交錯し、飛行機では一睡も出来なかった。
飛行機の椅子にモニターが無かったので、映画で気分を紛らわすことも出来なかった。あてどない不安感を抱えながら、窓から空をボーっと眺めていた。
飛行機は早朝に関西国際空港に降り立った。パイロットの操縦が下手で、着陸後に前輪が何度かバウンドした。
これからの私の日本での生活の前途を予見させているかの様であった。