フランクフルト国際空港からボンへ
フランクフルト国際空港では自動小銃を抱えた兵士が警備に当たっている様子に若干慄いた。空港の地階にはICE(Inter City Express 日本の新幹線みたいな高速列車)が、発着し、ケルンまで所要時間一時間ほど。車窓には緑の美しい田園風景が広がる。ヨーロッパに来たことを強く実感した。日本と比較して乾燥しているせいか、喉がカラカラと乾いた。こうした気候の微妙な変化を体調で感じ取り、異国にいる実感がこみ上げた。
ボンに到着するとホームステイ先の最寄り駅を目指し、地方電鉄に乗り換えた。最寄り駅に着いたら、公衆電話でホームステイ先に電話をかけて、ホストファミリーのおばさんに迎えに来てもらった。
庭先でソーセージバーベキュー
ホストファミリーのおじさんとおばさんは、非常に歓迎してくれた。私は日本の洋館を手土産として渡した。さっそく歓迎の意味もあってか、庭先でソーセージバーベキュー。ビールを片手に飲む、特大ソーセージは格別な味だった。
時刻は21時近くだったが、緯度が高いため、まだ明るいことに不思議感を禁じえなかった。
快適な暮らし
バーベキューの後は軽くシャワーを浴びた。10数時間の長いフライトで、溜まった垢を落とし、身も心もさっぱりとなった。着ていたシャツや下着もシャワーをかけて石鹸を付けて、手でもんで洗い、ベランダに干した。
テレビを付けるとドイツのテレビ放送局が、ドイツワールドカップの速報を流していた。ワールドカップを見に来た実感がこみ上げてきた。ドイツ語のゴツゴツとした歯切れのよい口調が、耳に心地よく響いた。時差の関係でまだ眠たくないはずだったが、長旅の疲れで、すぐに眠りについた。