当事者意識を持て! 経営者目線を持て!
管理職や経営者から、一般社員にこのようなことをいう事があります。その他にもお客さんに対峙するときに、自分が会社の責任者であるという気持ちを持ってやれ、もっと問題意識を持って、会社の課題解決を進めてくれ、などなど。
一般社員に経営責任は無い
正直に申しますと、一般社員に上記のことを要求するのは酷だと思います。一般社員は経営者や管理職の指示に基づいて仕事をすることが、本来の役割だからです。そして、経営者目線や当事者意識は管理職や経営者が持つべきことなのです。
責任と権利は表裏一体
仮に一般社員に経営者目線を要求するならば、一般社員にはそれに応じた裁量権を与えないといけません。具体的には社員に自由に使用できる予算を与えて、それを社員の判断で独自に執行させる、上司の指示ではなく自分の判断で仕事やその進め方を決める、などです。
実際は社員が苦しむだけ
私は若かりし頃に経営者目線という言葉を真に受けて、正直に設計組織の問題点を管理職に進言して、改革を提案しました。これは不具合品の市場流出を削減するために合理的な内容でした。しかし実際は、管理職からつるし上げを食らっただけでした。
つまり、管理職は自分の責任を放り出して、おいしい手柄だけを横取りしたいだけだったのです。そのため、指摘されて困ることを指摘されてしまった場合には一般社員を粛正するという暴挙に出ます。
非正規社員はリーダーを断るべき
アルバイトでもシフトリーダーなどという役割を与えて、責任を持たしちゃう事が多々あります。まだ世間を知らない学生アルバイトにも社員と同じ責任感を持って取り組めと洗脳しますが、完全に間違いです。リーダーをさせるならば、正社員と同じ時給を払わなければいけません。
まとめ
一般社員は、変に気負わずに、上司から言われた事だけをやってりゃいいんです。真面目な人は、経営者目線という言葉を真に受けてしまうかもしれませんが、頑張っても給料は変わりません。むしろ責任が重くなるだけだったり、最悪つるし上げにされる恐れもあります。
こうした背景には日本企業は役割分担が曖昧なことが挙げられます。管理職は経営課題の解決に勤しむ。一般社員は管理職の指示を確実に遂行する。これを徹底する必要があると思います。